漢方薬とは治療薬ではなく、あくまで改善薬ともいえます。
東洋医学では身体に異常が出ると、それは「気・血・水」「五臓六腑」のバランスが崩れたと見なされます。
イライラ・めまい・頭痛・腰痛・腹痛などといった症状に、西洋医学的な見方からそれぞれ薬を処方するとしたら、ものすごい数になってしまいますが、東洋医学では、個々の症状以外に患者さまが置かれている状態を見て、漢方薬が処方されます。
つまり、「病気に出す」のではなく「その人の体質と症状に出す」といえます。
トータル的に見るという漢方のスタンスは、婦人科にも共通しており、婦人科でも漢方薬を処方するようになってきました。
主に、妊婦が風邪をひいた場合、月経不順・生理痛・月経前症候群などに漢方薬が処方されることが多いです。
漢方薬は即効性ではなく、体質改善が狙いなので、ゆるやかな効き目が特徴となります。
ただし、漢方薬といえども副作用がないわけではないので、婦人科かかりつけ医の指示に従い使用しましょう。